24日の東京市場は、利食い優勢ながらも底堅い展開が期待される。23日の米国株式 相場はNYダウが続落となり、シカゴ日経225先物清算値は大証比95円安の14585円だっ た。為替市場ではドル・円が1ドル98円台後半での推移となるなか、主要銘柄を中心 に売りが先行することになろう。 ただ、日経平均は7月戻り高値接近で強弱感が対立しやすいほか、短期的には過熱 感も意識されやすいところであった。そのため、調整局面は想定内であり、下値を売 り込む展開は考えづらいであろう。一方、下値の堅さは意識されやすいと考えられ る。 23日から27日まで安倍首相がカナダ、米国を訪問。26日には国連で演説する予定で あり、「アベノミクス第2幕」へのキッカケとなる可能性がありそうだ。BofAメリル リンチによる9月のファンドマネージャー(FM)調査では、グローバル機関投資家の 日本株の配分状況が、9カ月連続でオーバーウエートを継続していた。 また、25日は、3・9月期決算企業の権利取り最終日となる。配当落ち分は80円程度 とみられているが、26日の段階で落ち分を即日吸収してくるようだと、先高感が一段 と高まる可能性がある。今週は実質10月相場入りとなるが、政府の成長戦略第2弾へ の思惑などからも、先高期待が高まることになる。 物色としては五輪関連を主軸とした循環。需給良好のなか、ゲーム、バイオ、ネッ ト通販などへの波及も期待。また、「iPhone5s」「5c」の販売動向なども材料視され そうだ。 (村瀬智一) [株式市場強弱材料] 強気材料 ・メルケル独首相、3選へ ・ユーロ圏9月総合PMI、52.1と2年3ヵ月ぶり高水準 ・TPP交渉、来月の首脳会合で大筋合意を表明へ ・新型iPhone、3日で900万台販売 弱気材料 ・シカゴ225先物清算値14585円、大証比95円安 ・NYダウ3日続落、金融政策や債務上限問題の不透明感を嫌気 ・米半導体SOX指数、下落 ・欧州株式市場、米量的緩和の縮小懸念で銀行株中心に下落 ・ドル/円、円高進行(98円78-82銭) ・ユーロ/円、円高進行(133円31-35銭) ・NY金続落、量的金融緩和の縮小懸念が重し ・東証REIT指数、反落 留意事項 ・政府、研究開発費増やすほど税控除 ・東電<9501>、月内にも柏崎原発の再稼働申請 ・TPP交渉、農産品の関税を3ヵ国以上が撤廃要求 ・米ファンド、株主提案見据えソニー<6758>株を自社名義に ・アマゾン、来月にも薬ネット販売 ・TPP交渉、電子書籍や音楽の関税ゼロで合意へ ・政府、イプシロンで外国衛星 ・米クライスラー、株式上場を申請 ・NY原油先物、下落(1バレル=103.59ドル) ・米長期金利、低下(10年債利回り2.706%) ・長期金利、上昇(10年債利回り0.690%) ・8月全国スーパー売上高 ・8月民生用電子機器国内出荷 ・独9月Ifo景況感指数 ・米7月S&Pケース・シラー住宅価格指数 ・米7月住宅価格指数(FHFA) ・米9月リッチモンド連銀製造業景況指数 ・米9月消費者信頼感指数 [サポート&レジスタンス] 終値 14742 5日移動平均 14546 レジスタンス(2) 14868 標準偏差+2σ 14840 レジスタンス(1) 14805 ピボット 14754 サポート(1) 14691 サポート(2) 14639 転換線 14467 先行スパンA 14054 基準線 14002 100日移動平均 13978 25日移動平均 13933 先行スパンB 13685 標準偏差−2σ 13026 200日移動平均 12704