この種のビッグデータを扱うビジネスでは、プライバシー情報の取り扱いを心配する人もいるでしょう。今回紹介する「モバイル空間統計」では、先述したように、集計前に個人を特定するデータは除去されています。また後述する3段階の処理によって、個人データを保護する仕組みが取り入れられています。そのため、「モバイル空間統計」がどこかの企業に提供されていたとしても、名前や住所など個人のプライバシーデータは含まれていませんし、漏洩したとしても、個人情報まで漏れる心配はありません。

 モバイル空間統計で、ドコモ・インサイトマーケティングを介して、他の企業や団体に提供される情報は、“集団の人数のみをあらわす人口統計情報”であるため、この統計からユーザー個人を特定することはできないのです。

 このモバイル空間統計を作成する際、ドコモではデータの「非識別化」「集計処理」「秘匿処理」と、3つのステップを踏んで処理を行い、個々人のデータを保護しています