高市早苗首相の2026年1月19日に行われた衆院解散表明記者会見で、「賛否分かれる法案」に関する発言が「白紙委任状を要求している」との批判を強く集めています。

### 高市首相の該当発言(会見抜粋)
高市首相は、解散の理由として以下のように述べました:
- 「大きな政策転換は、今年の国会で審議される令和8年度予算や、政府提出法案の形で本格化します」
- 「その後に政府が提出しようとしている法律案、これもかなり**賛否の分かれる大きなもの**でございます。だからこそ、国会が始まる前に国民の皆様の信を問いたいと考えました」
- 「信任をいただけたら、これを力強く進め、信任をいただけなかったら私は責任を取ります」
- 具体例として「責任ある積極財政への経済財政政策の大転換」「安全保障政策の抜本強化」「インテリジェンス機能の強化」など「**国論を二分するような大胆な政策**」を挙げましたが、**個別の法案内容は一切明示せず**。

これにより、選挙で与党(自民・維新など)が過半数を維持すれば、これらの「賛否分かれる法案」を信任されたと解釈して推進できる、という構図です。

### 主な批判のポイント(メディア・識者・野党・SNSから)
1. **白紙委任状そのものだという指摘**
- 玉川徹氏(テレビ朝日「モーニングショー」):「それは白紙委任状をくださいと言っているのと一緒。これから白紙委任状を持ったら、私は好きなようにやりますから、まず白紙委任状を私にください。それはあまりにも国会をないがしろにしている」
- 菊間千乃氏(弁護士):「何の信を問うのかが分からない中で、とにかく私でいいか投票してください、と言われると、そこで投票した後に、高市さんがどんな政策をやっていっても、信任してもらったんだから何やってもいいでしょ?ってなる」
- 野党議員(山岸一生氏など):「選挙で政権党になることは『国民の白紙委任』を受けるものではない。かなり賛否の分かれる大きな法案の内容を明らかにすべき」
- SNSでは「ナチスの全権委任法みたい」「愛子さま関連の皇室典範改正を狙っているのでは?」などの極端な比喩も飛び交い、拡散。

2. **国会軽視・民主主義の形骸化**
- 通常国会冒頭解散で予算審議をスキップし、政策の大転換を「選挙で先に信任を得てから国会で通す」のは、国会(国民の代表)の審議プロセスを無視している。
- 識者(御厨貴氏・東京大名誉教授):「具体性に欠けていた」「私利私略」
- 木村草太氏(東京都立大教授):「大義なき解散」「私利私略による解散であれば違憲の批判も免れない」

3. **具体的内容を明かさない危険性**
- 選挙前に法案の中身を示さないと、有権者は「高市でいいか」しか判断できず、政策選択になっていない。
- 食料品消費税2年ゼロなどの公約はあるものの、「賛否分かれる大きな法案」は別物で、皇室典範改正・安保関連法強化・財政出動拡大などが想定されるとの憶測が広がっている。
- 批判側:「信任を得た=何をやってもOK」となり、チェック機能が効かなくなる恐れ。

### 高市首相側の説明と擁護の声
- 高市首相:「高市早苗が内閣総理大臣で良いのかを国民に決めていただく」「政策実現のための信を問う」
- 一部擁護:「政策の大枠(積極財政・安保強化)は示している」「選挙自体が信任確認」「小泉郵政解散も当初は抽象的だった」など。
- ただし、全体として「具体性欠如」「国会先送り」が批判の主流で、野党・メディア・識者から「白紙委任批判」が連日報じられています。

この発言は、解散表明会見の最大の論点となり、通常国会冒頭解散の異例さとともに「国民生活より政権都合優先」の印象を強め、反対世論を加速させている状況です。選挙戦でこの点がどう争点化するかが注目されます。