「おせち」は「御節(おせち)」と書き、季節の節目を祝う特別な料理を意味します。おせちの食材は五穀豊穣や子孫繁栄の他、無病息災などを願うのが特徴です。
また、神様へのお供え物の意味もあります。加えて、重箱に詰めるのは神様へのお供え物という理由だけではありません。重箱は「めでたさを重ねる」という意味もあり、新年の始まりを盛大に祝うために使われてきました。
人々は神様へのお供え物を一緒に食べることでご利益にあずかっていました。つまり、正月におせちが完成していないのは、神様に失礼な行為だと考えられています。おせち作りを正月ではなく年末に行うのはそのためです。
また、包丁には「縁を切る」の意味があり、正月に包丁を使うのは好ましくない風潮があります。このことも年末におせちを作る理由の一つです。