経済ジャーナリストの須田慎一郎氏が、12月24日放送の『そこまで言って委員会NP』(読売テレビ)で、万博が経済効果を及ぼすための来場者数について「東京ディズニーランド、ディズニーシー、USJ、タイガース(阪神球場)の、1日当たりの入場者数、これ全部合わせると大体15万人ちょっと。毎日、平日もそれくらい押しかけないとダメなんです」と語ると、スタジオは騒然となった。あらためて、須田氏に聞いた。

「現実は万博を開いてみないとわからないですけど、1日15万人はとんでもない数字です。そして考えなければいけないのは、想定どおりに進まなかったときの『負の利益』です。お金はかけたけど、人が来なかった。マイナスコストですね。人は来なくても会場警備費などは必要です。それが後から請求される。払わないわけにはいきませんから、税金を投入せざるを得ません」

“出口戦略”を見据えるべきだとする須田氏だが、「だからと言って、途中まで作っておいて『コストがかかりますから中止します』では、何も便益が生まれません」とも言う。

「ある意味、ギャンブルかもしれませんが、やったほうが経済活動は活発になりますし、(長い目で見れば)税収増にもつながるでしょう。やれば、何らかの便益は生まれるはずです」

 SNSには《それは絶対に叶わない目標値ですね》《交通手段が脆弱過ぎてそんなに 来場するなんて不可能なのに》など、ため息が聞こえてきそうな書き込みが多かった。まだまだ、実現までには紆余曲折がありそうだ。