文書交通費は共産党が吸い上げてしまい、プールした金の用途などは全くのブラックボックスだったという。

「考えてみると不思議ですが、文書交通費が渡されないという問題を党内で議論したことさえなかったですね。共産党の特有事情について言えば、選挙に関する費用は全て党が負担しているということは挙げられます。他党の国会議員のように、自分で費用を工面する必要がありません」(同・筆坂氏)

 共産党の場合、国会議員の歳費(給与)も党が一括して受け取り、党への“寄付”などを差し引いて渡している。

「昔は国会議員の秘書も地方議員も同じシステムでした。批判が出たことから全額を渡すようになりましたが、国会議員については変わっていないはずです」(同・筆坂氏)

 現在の共産党はサイトで「文書通信交通滞在費の使途」を公開している。

 そこには《文通費は1人ひとりの議員に支給されているが、当初からわが党衆参国会議員は、全員の合意をえて国会議員団の共同管理にして有効に活用する努力をしている》と明記されている。