東京地検特捜部は5月27日、太陽光発電関連会社、テクノシステム(横浜市西区、以下テクノ社)社長の生田尚之容疑者(47)ら3人を詐欺容疑で逮捕した。

 昨年3~7月、福島県白河市での太陽光発電事業への融資名目で阿波銀行(徳島市)から約7億5000万円、静岡県富士宮市でのバイオマス発電事業への融資として富士宮信用金庫(富士宮市)から約4億1500万円をだまし取った疑いである。

 生田容疑者は1974年、神奈川県横浜市生まれ。日本大学理工学部電気工学科卒業、日本電設工業に入社。2009年、テクノ社を設立し、浄水システム、フード関連システムの開発を行ってきた。福島原発事故後の2012年、民主党政権が再生可能エネルギーを重視する政策を打ち出したことが転機となった。太陽光、バイオマス、小型風力発電などに本格進出。18年11月期、19年同期と160億円を売り上げ、急成長を遂げる。