太古より、人類は数々の感染症に苦しめられてきました。代表的な例が奈良時代の天然痘の流行です。この時代は意外なほど多様な国との交流を持つグローバルな社会が形成されていました。
シルクロードの時代は東西の交易により栄え、商品と共に人や家畜の移動に伴ってウィルスも伝播。古来「死に至る疫病」と恐れられた天然痘ウィルスによる感染症は、735年~738年の3年に渡って日本全体に拡大しました。
当時の人口の約25%、100万人~150万人が死亡する危機を引き起こした天然痘ウィルス。奈良時代の日本人はどうやってこの国難を乗り切ったのか。新型コロナウィルスという未知の感染症と戦う、現代人が古代から学ぶべきものとは?