老犬の場合は、熱中症や低温やけどに注意が必要です。

犬も加齢とともに体温調節機能が低下したり、体を動かす筋力が低下します。動く意欲もあまりなく、静かに横になっている時間が長くなります。同じ姿勢を取り続けるということは、特定の場所が圧迫されて続けて血行が悪くなったり、体の同じ場所に熱が当たり続けたりという状態になります。暖房の熱風が当たり続けると熱中症の危険があり、電気毛布や床暖房などを利用していると低温やけどの危険があります。

低温やけどは、体温よりも少し高い温度に長時間触れ続けることで起こります。44~50℃くらいの温度のものに長く触れ続けると、血行が悪くて熱がこもりやすい脂肪の層あたりからジワジワと症状が出始めます。低温やけどの症状は体の奥から皮膚表面に広がるため、皮膚表面に症状が出てきたときはすでに奥に深いダメージを受けています。状態は見た目以上に深刻で、治療期間が長くなる傾向にありますので特に注意してください。