寒くなるとお水をのむ量がどうしても減ってしまいます。そうなると泌尿器系や関節の疾患、心臓・循環器系や伝染症の疾患、呼吸器系の疾患などになることも。
そこで今回は「秋冬の体調管理と予防方法」をご紹介いたします。


【秋冬の季節、ペットが体調を崩しやすいのはなぜ?】
特徴的な理由を4つご紹介します。

1.夏場の疲労が蓄積…

暑い夏をどうにか乗り越えたとしても、夏の疲れは蓄積しているかもしれません。

夏休みに海辺やドッグランなどで多くの時間遊んであげたことでしょう。ところが、夏の猛暑は動物にとって過酷な暑さです。

その疲れが蓄積していて、秋口になり体調を崩してしまう、ということがあるのです。

人間でいう夏バテ状態ですね。


・いつもより食欲がない
・動きに元気がない
・お散歩に行きたがらない

というような症状があれば、「夏バテ」「疲労の蓄積」を疑ってみる必要があります。

症状が続くようでしたら早めにかかりつけ医にご相談くださいね。



2.気温の急激な変化

人間でも、一日の気温差が8度以上になると、頭痛・体の疲れ・だるさなどの「気象病」をひき起こします。

冷房の設定温度を28度から20度に設定したと考えるとその気温差がイメージやすいかもしれません。

犬でもやはり急激な気温の変化には体が反応することがあるようです。

犬猫の種類によっても、暑さが得意な子、寒さが得意な子、逆に苦手な子がいます。

愛犬愛猫の種類を調べてみて。どんな温度が過ごしやすいのか知っておくのも良いでしょう。




3.気圧の変化

人間でも気圧の変化に敏感な方がいます。低気圧だと頭痛やだるさを感じたり。

気圧の変化が自律神経や血圧に影響をしていることが原因なようです。

特に日本の秋は台風が多く、気圧の変化が激しい季節でもあります。

台風の接近に伴い、愛犬愛猫の体調が悪くなった、という経験がある方はいるのではないでしょうか。

上述の「気象病」も係しているようです。



4.湿気の多い季節から乾燥の季節への変化

夏はジメジメと湿気の多い季節です。秋になると気温も下がり徐々に乾燥する日もでてきます。乾燥は、気管支の弱い個体や、皮膚の弱い個体には悪影響がでます。

夏の暑い時期には積極的にお水を取る子も、乾燥では積極的に飲むことが少なくなるようです。しかし、乾燥している場合も、暑い場合と同様に水分が必要です。

ペットがしっかり水分補給をするよう、促してみたり、食事に水分を混ぜたり、工夫をして水分不足にならないように心がけましょう。

また乾燥の強いときには「静電気」も起こりやすいです。静電気によりかゆくなったり皮膚に炎症が起きる可能性もあります。



【秋冬にかかりやすい犬の病気】
「秋冬にかかりやすい犬の病気」といえば、「泌尿器系」、「関節の疾患」、「心臓・循環器系の疾患」、「伝染症の疾患」、「呼吸器系の疾患」、「胃腸炎」です。
では、ひとつずつみていきましょう!



■泌尿器系
寒くなると水分摂取量が減り「膀胱炎」や「尿結石」になることもあります。
・膀胱炎
膀胱炎はメスに多く、細菌によって膀胱内の粘膜に炎症をおこしてしまう病気で、排尿のおわりに血が混じる初期のものから、じょじょに血尿へと変化することに。
・尿結石
尿路のどこかに結石(小さな石)ができる病気です。致死率の高い場合は、急激に体調悪化し急性腎不全に。初期は血尿や頻尿がみられます。