自分の了見で好きなものを選択し、三度三度美味いもの食いをつづけることが理想的であるが、これを罪悪視し、ゼイタク者とし、甚だしきは異端者視し、自由食欲を許さない陋習をふしぎとしない風習をつづけているが、これは健康問題の上から深く考えて、食欲の自由を許すべきであろう。

出典 『味を知るもの鮮し』