北大路魯山人の金言(美食と健康、栄養について)
えて栄養食と称するものは、病人か小児が収監されているときのような不自由人だけに当てはまるもので、食おうと思えばなんでも食える自由人には、ビタミンだのカロリーなど口やかましくいう栄養論者の説など気にする必要はない。好きなものばかりを食いつづけて行くことだ。好きなものでなければ食わぬと、決めてかかることが理想的である。鶏や飼犬のような宛てがいの料理は真の栄養にはならない。自由人には医者がいうような偏食の弊はない。偏食が災いするまでには、口のほうで飽きが来て、転食するから心配はない。
出典 『味覚馬鹿』
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日本のガストロノミーや料理人、陶芸家なら読んでおきたい昭和の偉大な芸術家で美食家の著作から健康関連の至言をピックアップ。「美味いもの食いの道楽は健康への投資と心得よ。出典 『味覚馬鹿』ほか。