複数の行政書士らのサイト(中国語)は、こうした手口を紹介した上で手数料を取って申請の代行を謳っている。関係者は「日本人なら戸籍制度がしっかりしているし、名字が違えば調べられる。しかし、海外では夫婦別姓の国も多く、続柄の証明書といっても公的なものかどうかの確認は難しい」という。
制度悪用を巡っては、前記のようなサイトを運営する行政書士らブローカーが介在することも多く、医療機関関係者は「病院に付いてきた通訳と称する人が保険証を何十枚も持っているのを見たことがある」と証言する。「ある医療機関が過去の記録を調べたところ、同じ住所で何人も患者がいた。名前も年齢もばらばらで、そんなに親戚が多いのか謎だとぼやいていた」との証言もある。