複数の医療関係者によると、保険の不正利用の手口はいくつかに分類される。「最も目立つのは、中小企業の従業員らが入る健康保険(協会けんぽ)への不正加入です。協会けんぽは外国に住んでいる妻や子供、父母などについても、本人が扶養していると認められれば加入できます。これを悪用するのです」(同関係者)。
扶養親族として加入を認めるかどうかの審査は、事業所のある日本年金機構の各年金事務所で行われているが、「この審査がザル。扶養している証拠となる送金証明書と続柄を示す証明書が必要となるが、いくらでも偽造できる」(医療ジャーナリスト)というから驚きだ。