石破氏と言えば、地方創生が旗印のようなものだ。その政策が肝心要である。具体的な内容は、東京から地方への人材・企業の移転である。中央省庁は、できるだけ東京から地方に移す。企業も、東京でなければならない機能以外は地方に移すことを勧める。

(中略)

石破氏は、ローカルの中小企業に注目して、地方は伸び代が大きいことを強調する。しかし、筆者の知る限り、地方の活性化は総体として苦戦している。地方は、賃金水準が低くて人材が集りにくい。企業の投資も需要規模が人口減少で先細りして呼び込みにくい。確かに、ローカルな中小企業には驚くべき競争力を持つところもあるが、彼らの大方は地元の需要ではなく、グローバルな需要を相手に成長している