毛沢東率いる中国共産党は国共内戦に勝利し、1949年10月1日に中華人民共和国の建国を宣言した。その6週間後に、中国人民解放軍が、ガンデンポタンの勢力圏の東部境界付近に集結しているという報告があった。ついで中国政府は、ガンデンポタンの勢力圏への侵入に着手する。1950年1月1日に、中国国際放送(ラジオ北京)は「パンチェン・ラマ10世の要請により、中国人民解放軍はチベットを解放する用意がある」と放送した[19]。サムドン・リンポチェおよびダライ・ラマ14世はこれを「中華人民共和国側の一方的な『約束』である」、と主張している。さらに1月7日に中国人民解放軍は「チベットの同胞の解放を開始する」ことを宣言し、中国軍の侵攻は避けられないものとなった[20]。