6月30日の毎日新聞「発信箱」で倉重篤郎論説委員が菅首相をキリストになぞらえて擁護していた。
 そのタイトルも「4つの原罪」という芝居じみたものである。
 すなわち、ポスト冷戦の政治には4つの原罪があったという。
 財政赤字を膨らませてきた罪。
 日本の安全保障を自ら考えることなく米国に委ね続けてきた罪。
 バブル崩壊後の成長戦略を真剣に模索してこなかった罪。
 そして原発安全神話を演出し、本来あるべきエネルギー政策をゆがませた罪。
 この4つの原罪である、という。

 そして倉重氏は言う。
 「たまたま、時代の巡り合わせとしてこの自民党政治による4原罪への対応を迫られたのが菅民主党政権だった」、と。

(中略)

「(菅首相を)思いつきで終わったと、けなすか、一定の路線は敷いた、と評価するか。私には、(菅首相は)原罪を背負って十字架にかけられる人のようにも見える」。