府と市があっても二重行政の解消はできる、と

村上:京都でも、協議して府市共同施設を作っている。他方で、大阪市の存在や政策力が大阪を何とか支えてきたのではないか。市が廃止され、特別区に分かれて区長を選べば、住民のために配慮するだろうが、大阪市に比べて財源が弱くなり、職員組織も分割されるので、競争しても力が出ない。

 大阪都協議会での推算は、市の廃止による節約効果は小さいということだった。5特別区への分割で新規コストが発生するからだ。

 もともと橋下市長は、「(特別区の)人口は30万」と言っていた。だが、結果的に60万人以上にまで膨らんだのに、都市計画や産業振興の権限もない。都市計画は、普通の市でもやっている。それができないというのは一般市以下への格下げだ。とても中核市並みの特別区じゃない。