6、エセ同和行為の幾つかのパターン
 同和関係者だと装うケースも後を絶たない。神権連にも、『他の団体の手数料が高額なので半額で申請を受けさせてほしい』といって来ることが少なくない。調査の結果、断ると他の「対応団体」から申請が出る。 一度同和対策の個人制度を利用した者は、「同和会」○○支部理事とか「同和会」副会長秘書とか、同和企画○○部長等の名刺をもって役所に圧力をかける。神奈川県でも一九八〇年代に「同和会」関係者が『身分や書類を偽って』逮捕されている。また、新築資金や宅地取得資金借入の成功報酬に二百万円を支払うという契約書の存在も明らかになっている。

7、エセ同和行為、最悪の事態
 二〇〇二年十二月、神奈川県議会において同和融資をめぐる疑惑について質問があった。その後の報道は衝動的なものであった。その手口は、イ・レストランの改装話で融資の相談が持ち込まれる。ロ・当該店舗の写真が添付書類のひとつとして出される。勿論他人の持ち物である。ハ・会社の確定申告の写し、社長の源泉徴収や印鑑証明書、保証人の関係書類が添付される。これも他人の申告書の名前を偽造したものである。ニ・「対応団体」の申請推薦書、当該団体推薦の経営指導員の「返済計画も問題ない」とのお墨付きの印が押される。ホ・行政窓口では書類を確認して融資が実行される。ヘ・融資後は行方不明となる。逮捕された者は、自分は同和関係者と関係がないと新聞で報道されている。