伊礼さんの設計する家は、けっして豪華な家ではありません。用いられる素材も、本物だけれども、どちらかといえば質素なものばかりです。階高も低く抑えられ、目を引く装飾もありません。しかし、そこには、時の経つのを忘れてしまう、心地よい時間が確実に存在しています。