二人で同意書に署名し、判を押した。わが子に対する申しわけなさから、毎日泣きながら、自分に言いきかせようとした。「無責任に産んでちゃんと育てられないより、この方がこの子にとっても幸せなのだ」と。
  しかたがない、これしか方法がない、と思っていたのに、いざ手術を終えると、やはりどんなことをしても産めばよかったと強く思うようになった。