当時、陸上幕僚長だった火箱芳文氏は「菅政権は当初、原発事故について『何とかなる』と楽観的だった。1号機について枝野氏は『爆発的事象』といったが、実際は水素爆発だった。3号機の事故で自衛隊員4人が負傷し、現場は『言っていることと違うじゃないか!』と困惑した。菅政権は危機的状況を速やかに伝えず、国民を欺いたに等しい」と批判する。

陸自は、原子炉建屋内の状況が分からないまま、放射線量が高い危険な状況で、原子炉冷却のためにヘリコプターでの放水を断行した。菅政権の情報発信が後手に回り、隊員は命の危険にさらされたのだ。