資産運用の必要性が叫ばれて久しい。将来の年金や社会保障への不安、物価上昇に備えるためには、預貯金だけでは不十分であることに異論はないだろう。一方で、世界的な低金利環境のため、サラリーマン投資家の投資対象となる金融商品の選択肢が狭まっているのも事実だ。
このような環境の中で、相対的に高い収益を期待できる運用手法として、不動産投資が注目を集めてきた。不動産は実物資産なので、株式や債券のような発行企業の破たん、デフォルト(債務不履行)のリスクがなく、価値がゼロになることはない。マンションの家賃収入は景気動向の影響を受けにくく、比較的安定した収入が期待できる。
ただし、それはあくまで優良な不動産に投資した場合に限られる。数年前から不動産投資はブームと呼べるほどの盛り上がりを見せており、サラリーマン投資家の旺盛なニーズに対して、優良物件の供給が追いつかないのが現状だ。