若い女性はやがて結婚し、妊娠、出産という女性特有の大切な時期があります。

妊娠の場合を例にとると、母体の諸組織の肥大と胎児に必要な鉄分の補給などにより造血機能が活発になります。妊娠末期には非妊時と比べ血液量が20~30パ-セント程度増加するので、貯蔵鉄は消費され、妊娠月数が進むにしたがい貧血の頻度が高くなります。

2016年(平成28年)の国民健康栄養調査の鉄1日の摂取量の平均値は20~39歳の男性で7.2~7.3ミリグラム、女性で6.5~6.7ミリグラムでした。食事摂取基準(2015年)の鉄の1日の推奨量は成人男性7.0ミリグラム、成人女性10.5~11.0ミリグラム(月経あり)、妊娠前期では8.5~9.0ミリグラム、妊娠後期では21~21.5ミリグラム、授乳期では8.5~9.0ミリグラムと女性は男性より多くの量が必要です。

女性が摂取するべき鉄分の平均値を知り、今の食生活と比べてみましょう。