12世紀までに 遊女屋主人・長者を中心に、定住した遊女の組織化がなされていく。源頼朝が征夷大将軍に任じられた翌年の1193年には、鎌倉幕府により遊君別当(ゆうくんべつとう) という役所が設置された。買春に対する、幕府の影響が見られるようになる。

鎌倉時代になると、武士の酒宴や陣中には必ず遊女が同席していた。武士などが宿駅通過の際に多数の遊女を集めたため、幕府はそれを管理しようとしはじめる。日本の中世の公娼制度は次第に直接的な国家統制を受けるようになっていった。