この話は、ここで終わる。

俺は幸いその親子に付き纏われずに日本に戻り、
普通に仕事をして暮らしている。

ただ、この話には、一つだけ今でも俺を悩ませている事がある。

それは、実家に着くと俺宛に届いた、画学生の友人からの一通の手紙である。

そこには、今から自殺すると言うこと、探さなくて構わないということ、そして…

俺が彼女と付き合っている間に、彼女を●●●したらしい。

そして、それ以来、段々と彼女がおかしくなったと言うことが書かれていた。

それを読んだとき、俺は彼女が俺宛に遺した手紙を引っ張り出した。

最後のどうしても読めなかった一文を、やっとその時読むことが出来た。

『こめんなさい、本当にごめんなさい。』