昔のアイドルが着るような黄色の派手な服だが、体は普通だ。

頭が野球ボールほどしかなく、
頭蓋骨を抜いて干しあげたような質感をしている。

結果、やはり人間には見えない!

「…Z…お…い…Z」

声を絞り出す俺に、人間外女の顔が近づく…Z!気づいてくれ!

「ん…なんだ、どうし…あ、くせーな、居るなコレ、クンクン…」

ニオいながらこっちに近づいて来るZ。見えないは無敵。

Z「クンクン…この辺からだな…クン…え?なに、オマエの上に居んの?
  うっわマジにか…クンクン…あ、コレはね、なんつーんだ、
  ペット売り場系のニオイだな…小動物。
  あんまりたいした霊じゃないのかも…
  クンク…ぇひっ!な、何だ、ひょっとしてこの辺アタマじゃね?
  人外の部分は臭ぇーんだ、コイツ相当ブサイクだろ?
  クン…ゴフォッ!なんだろ、ハムスターとかじゃねえぞ、
  亀の食い残したエサが水槽の底に溜まっ」

「あ、もういいよ、居なくなったから」