次の日登校すると、Aは来ていませんでした。

私より10分ほどあとに来たBが、
顔を青くしながら今朝変な夢を見たと言いました。

その内容とは、Aが森の中を泣きながら裸足で歩いており、

しきりに「悔しい悔しい」と呟いている、というものでした。

Bは「あれは単なる夢じゃない」と言いました。

でも「どうしていいか分からない」とBは言いました。

それから数日経ってもAは帰って来ず、捜索願いが出されました。

私とBも警察まで行って、その日のことを聞かれましたが、
あの不思議なことは話しませんでした。