胸が強く締め付けられるような感覚で家に帰り着くと、
家には誰もいませんでした。

後で知ったことですが、私の地方は忌廻しと云って、
特に強い忌み事のあった家は、
本家であっても初盆を奈良の寺で行う、という風習があったのです。

私は連れてこられたのでした。

それから3日、私は39度以上の熱が続き、
実家で寝込まなければなりませんでした。

このとき私は死を覚悟しました。仏間に布団を敷き、
なるだけ白い服を着て、水を飲みながら寝ていました。