……読みながら、手紙を持つ手が震えているのが分かる。

気持ちの悪い汗もかいている。

鼓動が早まる一方だ。

一体、どうすればいい?まだ……、
終っていないのか?急にアイツが何処かから見ているような気がしてきた。

もう、逃れられないんじゃないか?もしかしたら、隠れてただけで、
その気になればいつでも俺の目の前に現れる事が出来るんじゃないか?
一度疑い始めたらもうどうしようもない。

全てが疑わしく思えてくる。

篠塚先生は、ひょっとしたらアイツに苦しめられたんじゃないか?
だから、こんな手紙を遺してくれたんじゃないか?

結局……、何も変わっていないんじゃないか?

林は、ひょっとしたらアイツに付きまとわれてしまったんじゃないか?
一体アイツに何を囁かれたんだ。