その晩、夢を見た。

寝てる俺の脇に、白い和服をきた若い女性が正座していた。

俺が気付くと、三指をつき深々と頭を下げた後、部屋から出ていった。

部屋から出る前に、もう一度深々と頭を下げていた。

この夢がアイツと関係しているのかは分からなかったが。

翌日、昼過ぎに菊地から連絡が来た。電話で誘導し出迎えた。

来たのは菊地とその友達、そして三十代後半くらいだろう男が来た。

普通の人だと思えなかったな。

チンピラみたいな感じだったし、何の仕事をしてるのか想像もつかなかった。

俺がちゃんと説明していなかったから、両親が訝しんだ。

まず間違いなく偽名だと思うが、男は林と名乗った。