抽出は珈琲を完成させる最後のステップ。
ここではペーパードリップの方法をご紹介します。
豆の風味をしっかりと、かつクリアに表現できる抽出方法です。
①粉の中心に湯を注ぎはじめます。
500円玉の大きさで、中心から外側にゆっくりと細く注いでください。
②湯を粉に置く感覚で、低い位置からゆっくりと注ぎましょう。
うまく全体に湯が行き渡ると濃いエキスが落ちてきます。
③少量の湯を数回に分けて注ぎます。粉が膨らんだら注ぐのを一旦やめ、
粉が平らになったら再度注ぐ。この作業を繰り返します。
④さらに湯をそそぎます。サーバーに落ちる液体が途切れないように注ぎ、
抽出量に達したらドリッパーを外し、完成です。
《珈琲監修》堀口 俊英
1990年5月、東京都世田谷区にビーズショップ喫茶「珈琲工房HORIGUCHI」を開業。鮮度の高い生豆を重視し、産地の個性が明確な深いローストを追求し、ロースト豆の長期保存のため冷凍保存を推奨するなど、新機軸を打ち出してきた。02年に「堀口珈琲研究所」を開設し、珈琲の栽培、精製と香味の研究のほか、セミナーの運営、開業支援も行っている。スペシャルティコーヒーの生豆の輸入も行い、ビーズショップグループである“LCF”を運営するスペシャルティコーヒーのパイオニアとして活動。主な著書は、「コーヒーのテースティング」(柴田書店)、「スペシャルティコーヒーの本」(旭屋出版)、「おいしいMYコーヒーの愉しみ方」(大泉書店)などがある。
《珈琲指導》二三味 葉子
1997年より、「珈琲工房HORIGUCHI」の堀口俊英さんに師事し、4年間珈琲豆の焙煎を学ぶ。一流の豆と焙煎技術を身に着け、01年29歳の時に、修行先の東京から地元に戻った。能登半島の先端・珠洲市木ノ浦海岸にある祖父愛用の舟小屋を改装し、自家焙煎の珈琲豆販売店「二三味珈琲shop舟小屋」を開業した。今や全国の珈琲通に熱烈なファンを持ち、年間約9トンもの豆を焙く。田舎カフェ&ビーズショップの先駆け的存在であり、スペシャルティコーヒーの世界では、人気実力共に、日本有数の珈琲ショップとなった。現在も、珈琲をただのアイテムとしてだけではなく、一杯の珈琲に人生を捧げる「焙煎職人」として輝いている。