「安心・安全を求める」は、Z世代の人間関係作りにも通底する志向だ。

「親や仲間と他人を分けるゾーン・ディフェンス(境界設定)が高く、“親密圏”にいる人と付き合いたがる傾向が強くあります」。日本のZ世代のSNSの使い方が、未知の人々と知り合うよりは、親密圏にいる人とより親密になるために使われがちなのもそのためで、「卒論調査で大学の入学式前に同級生とSNSで知り合いになってくる人が、4分の1もいたほど」(古賀氏)だ。「自尊心と自己肯定感を高めたい欲求が強いがために、親密圏から排除されないよう、仲間に過剰なほどに配慮する傾向が見られます」