サラシアレティキュラータは、インドやスリランカのような亜熱帯地方のジャングルなどに自生するニシキギ科のツル性植物で、つるのような感じで、二股の枝が木にからみついて伸びていきます。そのサラシアの葉は卵形で、4-5月くらいに花が咲きます。樹皮は、若干白っぽい黄色で、成木になるまで7年かかるといわれています。成木になると、根と葉を除いた幹の部分をお茶などの原料として利用できるようになります。


サラシアレティキュラータにはサラシノールとコタラノールという成分が含まれ、これらの成分は体内で糖質を分解するα‐グルコシタールという酵素を阻害する作用があります。これらの成分が作用すると、摂取された糖分が腸の中で多糖類やオリゴ糖からブドウ糖に分解されて血液中に吸収される働きが抑制され、余分な糖分の吸収を防ぐ効果があります。そのため、炭水化物が腸内で吸収されず排出され、血糖値の上昇を抑制することができるのです。この作用は食べたばかりのもののみならず、過去に飲食し、体内に蓄積された脂肪にも作用できるということでダイエット効果があるものとして注目されています。


一方、サラシアオブロンガは、インド原産のニシキギ科のツル性植物で、現地のタミル語で、ポンコランチといわれます。サラシアレティキュラータと異なり、木の幹ではなく木の根が使われることが特徴ですアーユルヴェーダ療法では、サラシアオブロンガも長く用いられてきた歴史があります。広大な土地で広くとれるサラシアオブロンガは土壌の状態によって品質が様々で、生産量が多く、安価で取り引きされているのが特徴です。


サラシアオブロンガは、糖尿病の合併症として知られる三大合併症である神経障害や網膜症、腎症、そして、動脈硬化による心臓病や脳卒中の発症を防ぐ働きもあります。そして、サラシノールの効果により、脂肪吸収の抑制作用によって、体内に蓄積された余分な脂肪の分解促進作用があり、糖尿病抑制やダイエットなどの目的でも使用されています。