美作地方は、菅原道真(すがわらみちざね)公(=天神様)の父君が国司を務めたためか、古くから天神様を学問の神様として崇拝する土地柄でした。

 いつの頃からか、男の子が天神様のように賢い子に育つように願いを込めて、天神様を祭って初節句を祝う風習が生まれました。

 津山練り天神は、粘土に和紙の繊維を練り込み、前後二つの型で胴体を抜き、素焼きせず前後を和紙で張り合わせ、乾燥し彩色するという全国的にも極めて異色な工芸手法を採り、伝統をかたくなに守り続けています。