「健康寿命」は、健康で支障なく日常の生活を送ることができる期間またはその指標の総称を指す。例えば80歳まで生きたとして、介護に3年そして入院に3年を要した場合は健康寿命は74歳となる。どんなに平均寿命が延びても、QOLが低ければ、満足のいく生活を送ることができない。したがって、平均寿命よりも健康寿命を延ばすことが重要である。

仮に100歳まで生きたとしても70歳から30年間病院のベットで寝たきり、食事も胃瘻なんて状態ではそれが幸せかどうかは甚だ疑問ですよね。実際に欧米を中心とした諸外国では日本のように過度な介護はせずに、嚥下力が下がり自力での影響摂取が不可能になったら胃瘻はせずにそのまま亡くなるのを是とする国もあるそうです。これはある意味残酷のようにも見えますが、その一方で介護疲れで自分の人生ほとんどを費やしてしまった人からは賛成の声が上がっているのも事実です。そういう意味で自分が自分らしく、誰の手も借りず健康的に生活できる限度(健康寿命)を伸ばすことは混迷を極め先行きが見えない今の時代、特に重要な事柄として認識されています。もし、自分が今健康でも将来のことを考えて健康寿命については一度きちんと考えてみるとよいかもしれません。