かねてから政府が「最善」と判断してコミットしてきた(法制化してきた)消費税率の引き上げを、間近に迫った時点で「最善ではない」と判断して取り止めることは、経済学でいう「時間的非整合性」の典型例です。これによって、政府の言うことを信じて民間主体が行ってきた資源配分(すでに駆け込みは一部で始まっています)は無駄になりますし、政府の決定のクレディビリティーを損ない、二度とそれが信頼されなくなるリスクが大きくなります。次に「20××年×月に必ず引き上げる」と言ったとして、どれだけ政府は信用されるでしょうか。
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