心配なデータが明らかになりました。
109万人。
アルコール依存症の患者数の推計です。
酒を飲むのをやめることができず、深刻な症状に陥るのが、このアルコール依存症。
初めて推計100万人を超えました。
国内のアルコールの消費は、この10年間でおよそ8%減り、減少傾向が続いています。
ところが逆に、アルコール依存症の患者は増えています。
国立病院機構 久里浜医療センター 樋口進院長
「(女性の)社会進出があって、家で家事をやってる状況よりも、社会に出て仕事をしているほうが、お酒を飲む機会は当然多いだろうから、やはり飲む量が増えてきていると思う。」
依存症になる主なきっかけは、夫婦関係や家庭の問題、ストレス、仕事の問題など。
社会進出が進んでも、家事や子育ての負担が依然として大きく、女性がアルコールに頼ってしまう原因になっていると分析しています。
女性のアル中というと、かまってもらえない主婦がキッチンドランカーに……というのが定説だったが、最近は働く女性がアル中予備軍らしい。
M1F1総研が2007年4月に行ったインターネット調査によると、キャリア志向の強い女性ほど、〈平日/休日、自宅内/外を問わず、飲酒する頻度が高く〉〈1ヶ月にかけるお酒代もF1有職者の全体平均よりも4,000円ほど高い12,400円〉(同調査)なのだそうだ。(M1=20〜34歳男性・F1=20〜34歳女性)
京都府精神保健福祉総合センターによれば、男性が20年前後の長期間の飲酒習慣からアルコール中毒になるのに対して、女性の場合は5〜6年、早い場合は1年程度の飲酒で中毒になってしまうという。
厚生労働省が提唱する国民健康の指針、健康日本21によれば、節度ある飲酒量は男性の場合は10〜19g。ビールなら中瓶1本、日本酒なら1合程度でオーバーする。女性の場合はそのおよそ半分、9グラムである。わずかワイン1杯ほどだ。
女性ホルモン=エストロゲンにはアルコール分解酵素を抑制する作用があるからだ。エストロゲンは生理周期で増減する。排卵日が近づくとエッチな気分になりやすいと聞いたことがあると思うが、これは事実。エストロゲンが増加し、性欲が高まるからだ。同時にお酒にも弱くなる。
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