緩歩動物(かんぽどうぶつ、Tardigrade)は、緩歩動物門(Tardigrada)に属する動物の総称である。4対8本のずんぐりとした脚でゆっくり歩く姿から緩歩動物、また形がクマに似ていることからクマムシ(熊虫、Water bear)と呼ばれている。
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高温機を120℃に設定し、その中にクマムシを入れてみる。加熱すること2時間。
クマムシはまったく動かない。
そこで水をかけてみると、復活。
すべてのものを一瞬のうちに凍らせる液体窒素に、先程のクマムシを入れてみる。
-195.8℃ではさすがのクマムシも凍り付いている。
そこで溶かしてみると、復活した。
真空中では生物の体は膨張して破裂するはず。
そのまま1時間真空の中に置いておく。
クマムシはまったく動かない。そこで水をかけてみると、復活した。
【補足トリビア】
①今回はクマムシの種類の中でも最も強いオニクマムシ(学名:milnesium tardigradum)で実験。体長約0.5mmはクマムシの中では大きいほうである。
②泳げない水棲動物で草むらの苔や地中、水辺、海岸の砂中などに生息する。
一部の緩歩動物は、乾眠(かんみん)によって環境に対する絶大な抵抗力を持つ。乾眠(anhydrobiosis)はクリプトビオシスの一例で、無代謝の休眠状態である。
乾眠状態に入ったクマムシの場合、82.7℃という高温まで温度を上げて1時間経っても、およそ半数が生き残った。 それもそのはず、クマムシは乾眠状態のときに最強なのだ。
乾燥状態であれば、なんと-273℃から100℃、真空、超高圧(75%2C000気圧)、電子レンジ、ヒトの半致死量の1000倍の放射線照射に耐えた例が報告されているのだそうだ。
この奇妙な生物は、高レベルの放射線にも強く、ほとんどの生物を死に至らしめる放射線量の1000倍以上の放射線を浴びても生き延びることができる。
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