坂本龍一 本人監修の楽譜 まとめ

やっぱり坂本龍一本人が作成した公式楽譜で演奏したい。ということで・・・数ある楽譜の中から、本人監修または公認の楽譜、自筆(手書き)の楽譜スケッチが掲載された書籍などをピックアップ。また、それらの楽譜の元となる音源も紹介。過去に販売されて絶版などで既に入手困難となっているものから最新のものまで、基本的に出版年代順に列挙しました。(※NAVERまとめサービス終了に伴いFC2に移転)

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坂本「・・・僕が知らないところで、いつのまにか僕の曲の楽譜が世に出てることはよくあります。別に出してくれるのはいいのですが、困ったことに、そういうものは、たいてい、どこか間違えているんです。例えば、2分の2拍子の曲が4分の4拍子で書かれていたりね。聴いている方は区別がつかないかもしれませんが、作った人間にとっては、これはかなり意味が違ってくる。別の曲になってしまうと言ってもいいぐらいに。そういう意味で、やはり楽譜は自分のチェックが入ったものを見て、ピアノを弾いてもらいたいです。・・・」

やっぱり坂本龍一本人が作成した公式楽譜で演奏したい。ということで・・・数ある楽譜の中から、坂本龍一本人監修または公認の楽譜、自筆(手書き)の楽譜スケッチが掲載された書籍などをピックアップ。また、それらの楽譜の元となる音源も紹介。過去に販売されて絶版などで既に入手困難となっているものから最新のものまで、基本的に楽譜の出版年代順に列挙しました。

※「戦場のメリークリスマス」「ラストエンペラー」「AQUA」など、何度も楽譜化されている楽曲がいくつかありますが、それぞれアレンジや楽器編成が異なります。最後のページまでご覧頂き、お好みのバージョンをお探しください。

※ 追記:2021年12月10日に坂本龍一公式楽譜の販売サイトがオープンしました。ピアノ譜の他にトリオやフルオーケストラのスコア及びパート譜なども随時追加予定とのこと。詳細は後述の Ryuichi Sakamoto Official score store(坂本龍一 オフィシャル楽譜ストア)の項目をご参照ください。

■ アヴェク・ピアノ - 戦場のメリークリスマス

『アヴェク・ピアノ』の譜面
龍「で譜面ないんだよな、あれね。譜面なかったんだけど、うろ覚えで弾いてさ、で譜面は後から、その弾いたやつを起こしたのね。」
悠「自分で?」
龍「うん。人に頼んだんだけど、それは全然だめでね、結局自分でやらなくちゃいけなかったんだけど。」
・・・・・

書籍『長電話』/ 高橋悠治 + 坂本龍一 p.70~

初版:1983年8月25日
発行:やのミュージック, 本本堂
発売:全音楽譜出版社
装丁:井上嗣也 / 解説:秋山邦晴

映画『戦場のメリークリスマス』のサウンドトラックを坂本自身がピアノで演奏したカセットブック『Avec Piano』(後に『Coda』というタイトルでアルバム化)の楽譜。タイトル曲「Merry Christmas Mr. Lawrence」はこの後、様々なバージョンにアレンジが重ねられて行くが、当然のことながらこれが最も原曲に近いアレンジ。尺の長さ(小節数)も原曲と同じ。本人監修で出版された記念すべき最初の楽譜で、現在までに何度も増刷されている。ちなみに本本堂は坂本龍一自身が起ち上げた出版社。

※重版(令和5年5月15日53版)
http://shop.zen-on.co.jp/p/190300

"Avec Piano" 収録曲

01. Merry Christmas Mr. Lawrence [メリークリスマス・ミスターローレンス]
02. Batavia [バタヴィア]
03. Germination [発芽]
04. A Hearty Breakfast [腹いっぱいの朝食]
05. Before The War [闘いの前]
06. The Seed And The Sower [種子と種を蒔く人]
07. A Brief Encounter [短い出会い]
08. Ride Ride Ride [ライド・ライド・ライド]
09. The Fight [ザ・ファイト]
10. Dismissed! Assembly [出ていけ - 集合]
11. Beyond Reason [理性を超えて]
12. Sowing The Seed [種を蒔く]
13. Last Regrets [最後の後悔]
14. The Seed [ザ・シード]

※一般に「戦場のメリークリスマス」と呼ばれている楽曲は1曲目の「メリークリスマス・ミスターローレンス」のこと。
※02, 04, 05, 10 はピアノ2台、07 は3台による連弾(多重録音)。他はピアノソロ。
※08, は Stephen John McCurdy 作曲。
※オリジナル・サウンドトラック収録曲のうち、以下の4曲は割愛された。
・Father Christmas [ファーゼル・クリスマス] *(1)
・23rd Psalm [詩篇第23] *(2)
・Ride, Ride, Ride (Reprise) [ライド・ライド・ライド(レプリーズ)] *(3)
・Forbidden Colours [禁じられた色彩] *(4)
(1) (4) は「Merry Christmas Mr. Lawrence」の変奏。
(3) は「Ride Ride Ride」の変奏。
(2) は Jessie Seymour Irvine(1836 – 1887)作曲の賛美歌。坂本のアレンジとは異なるが、以下のサイトなどで楽譜を入手可能(PD)。

30周年記念限定盤は未発表曲を追加した2枚組。リマスタリングが施され音質が向上しているが、「23rd Psalm」の冒頭から伴奏が入るなど若干の改変も。このアルバムを丸ごとピアノ曲にアレンジしたものをカセットブック『Avec Piano』に収録。

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カセットブック『Avec Piano』収録曲に「Japan」と「Coda」の2曲を追加したアルバム。カセットブックは現在流通していないので、このアルバムが上記楽譜の音源となる。『Coda(終章)』というタイトルには、「長く続いた戦メリの仕事も、これで終わりにしたい」という意味が込められている。

■ 坂本龍一 楽譜集(Limited Access Series)

初版:1984年12月15日
発行:やのミュージック, 本本堂
発売:全音楽譜出版社
装丁:井上嗣也

ピアノピース4冊のセット。単品でも購入できたが、セットで購入するとこちらの特製ケースが付いた。

● ピアノ組曲
● 分散・境界・砂
● ぼく自身のために
● リヴァー;グラスホッパーズ

以下、ピース単品の紹介。

[Limited Access Selies 1]
Suites for Piano :
I. Vivace scherzando
II. Lento
III. Risolute

1970年、東京芸大在学中(当時18歳)の作品。

[Limited Access Selies 2]
La Dispersion, La Limite, Le Sable

1976年に高橋アキ(高橋悠治の妹)のリサイタルのために作曲。

1984年8月26日の『題名のない音楽会』(テーマ:作曲家 坂本龍一について)において、高橋アキの演奏が放映された。

※"Year Book 1971-1979" に高橋アキの演奏(1976)を収録。

[Limited Access Selies 3]
Just for Me

1981年、高橋悠治のリサイタルのために作曲。

[Limited Access Selies 4]
River ; Grasshoppers

[ リヴァー ]
ダンスリー・ルネサンス合奏団とのコラボレーション・アルバム『エンド・オブ・エイシア』のために書き下ろした楽曲を、1982年に高橋悠治がピアノソロ用に編曲したもの。

[ グラスホッパーズ ]
この楽譜は 1979年に高橋悠治によってピアノソロ用に編曲されたもので、これをさらに古楽器アンサンブル用にリアレンジしたものが『エンド・オブ・エイシア』に収録されている。1978年発表の『千のナイフ』に収録されている高橋悠治との連弾バージョンとは曲の構成が大きく異る。

Limited Access Selies 4冊の楽曲をすべて収録。他は『BTTB』と『ウラBTTB』からの選曲。岡城さんはかつて教授のお子様にピアノを教えていたことがあるそうです。

坂本龍一(ライナーノーツより):
「習作時代の作品から最近のものまで網羅しているこんなアンソロジーはぼく自身も作ったことがなく、もちろん初めての試みだ。そして岡城はぼくより数段ピアノがうまいんだから、これ以上いいことはない。」

「分散・境界・砂」1976年の高橋アキによる演奏を収録。この曲はもともと高橋アキのリサイタルのために作曲されたもの。

「ぼく自身のために」(演奏:高橋悠治)を収録。この曲はもともと高橋悠治のリサイタルのために作曲されたもの

「グラスホッパーズ」を収録(高橋悠治による編曲バージョンを、ピアノ2台 + トイピアノで演奏)。

ダンスリー・ルネサンス合奏団(古楽アンサンブル)とのコラボレーション作品。「リヴァー」「グラスホッパーズ」を収録(古楽器での演奏)。

「グラスホッパーズ」のオリジナル・バージョンを収録(高橋悠治との連弾)。冒頭と最後の主題は同じだが、中間部の展開は楽譜(高橋悠治編曲バージョン)とは全く異なる。

■ El Mar Mediterrani - 1992年 バルセロナ・オリンピック開会式 "地中海のテーマ"(吹奏楽用)

坂本龍一 作曲・監修
鈴木行一 編曲

紹介文より:
坂本龍一氏が1992年バルセロナ・オリンピック開会式のために作曲した作品です。作曲者本人の監修により吹奏楽曲に生まれ変わりました。壮大かつ重厚な曲調は演奏会だけでなく、コンクール等にも最適です。

※レンタル楽譜
取扱店:東京ハッスルコピー
http://www.hustlecopy-store.com/

バルセロナ・オリンピック開会式の総合プロデューサー Pepo Sol の熱烈な要望で坂本龍一が作曲することになった。開会式当日(1992年7月25日)は現地で本人が指揮。その後、1993年6月27日放送の『題名のない音楽会』において「バルセロナ・オリンピックス」というタイトルで本人の指揮による演奏がTV放映された。初演から4年後の1996年にようやくCD発売。

1997年に行われたオーケストラによるツアー『三菱電機スーパーセレクション 坂本龍一 PLAYING THE ORCHESTRA 1997 "f" 』 のライブを収録した映像作品。指揮は佐渡裕氏。なお、"El Mar Mediterrani" は、このツアーの TVCF SONG となっていた。

02. El Mar Mediterrani 〜地中海のテーマ〜

■ トリオ・スコア("Trio World Tour 1996" VHS & LD 付録)

発行日:1996年12月18日
採譜:渋谷慶一郎
発行所:(株)フォーライフレコード

『Trio World Tour 1996』の VHS および LD に特典として封入されたトリオ編成(ピアノ・チェロ・ヴァイオリン)の楽譜。後日発売の DVD は特典なし。また、楽譜単体での販売もなし。※非売品

"Trio / Scores / Ryuichi Sakamoto" 収録曲

01. Rain [レイン]
02. Bibo No Aozora [美貌の青空]
03. The Last Emperor [ラストエンペラー]
04. 1919
05. Merry Christmas Mr. Lawrence [戦場のメリークリスマス]
06. M.A.Y. in The Backyard
07. The Sheltering Sky [シェルタリング・スカイ]
08. A Tribute To N.J.P.
09. Befor Long
10. Bring Them Home

過去の代表曲をピアノ、チェロ、ヴァイオリンというトリオ編成でリアレンジしたセルフ・カヴァー・アルバム。ベスト盤以上にベストな内容と言われるほど評価が高く、ロングセラーとなる。「1919」のみ新曲。

アルバム『1996』発表後、1996年に開催された 『Trio World tour 1996』 のライブ映像を、東京公演を中心に構成したもの。

※この DVD に楽譜は封入されていない(楽譜は VHS と LD のみの特典)。