■犬が持っている本能で吠える
現在は家庭犬として人間と暮らしている犬でも、過去には農場の番犬や狩猟犬として活躍していた犬種があります。特に、吠えて獲物の居場所を教える使役をしていた狩猟犬や吠えて動物を追い込む牧羊犬などは、吠えることを仕事としていたため、吠えることが悪いことだとは思っていません。
また、自分のテリトリーを守ろうとする意識の強い犬種や警戒心の強い犬種も、外部からの侵入者に対して吠えることがあります。
怖がり、神経質な犬種 恐怖や不安、警戒心を強く持つ犬は、玄関のチャイムに反応して吠えることがあります。特に、愛玩犬として作出されたチワワやポメラニアンなどが吠えやすい犬種と言われています。
性格や飼育環境から吠える犬もいます。犬種関係なく怖がりや興奮しやすいなどの性格によって、玄関のチャイムで吠えることもあります。特に、人が大好きなレトリバー種の中には、興奮しやすい子も多く、玄関チャイムに過剰に反応する場合があります。
また、子犬期に社会化を十分にされず音に対しての恐怖心がある場合は、過剰に玄関のチャイムに吠えることがあります。
■恐怖心からの吠え
未知の物が家の中に入ってくる、という怖さから吠える場合があります。 チャイムが鳴ると知らない人が入って来るという学習がされているため、チャイムに対して吠える様になります。 恐怖心から吠える犬は、特に社会性が身についていない犬や、人間慣れしていない犬に多いです。 恐怖心から吠える場合は、散歩を増やしたり、散歩ルートを変える事や他の犬と遊ぶことで社会性を養ったり、トレーニングで克服していくことが大切です。
■縄張り意識からの吠え
自分のテリトリーによそ者が入ってきたという縄張り意識から吠える犬も多いです。 この場合も、チャイム=よそ者が入って来るという行為が学習されているため、チャイムがなる事で吠えてしまう様になります。 特に、自分が家のリーダーだと思い込んでいる犬に多い行動です。 また、吠えたことに対して、飼い主が反応すればするほど、誰かが来たら吠えて教えるのが自分の仕事と誤解してしまうでしょう。 このようなことが続けば続くほど、犬はより一層、「チャイムが鳴ったら吠えよう、そうしたら侵入者が帰っていくはず」という気持ちを強めていきます。
■喜びからの吠え
来客が嬉しくて、喜びからテンションの上昇が止まらず、吠えて喜びを伝えてしまう犬も多いです。 この場合、チャイム吠えだけでなく、来客に飛びつくなどの問題行動も同時に起こる場合が多いです。 犬好きの方には、とても可愛らしく映る行動ですが、犬嫌いの人や大事な来客には困ってしまう事が多いです。 テンションが上りやすく、興奮しやすい犬を落ち着かせるためには、リーダートレーニングを行い、リーダーの言う事を聞く様にすることが大切です。 また、来客が予定されている場合にはクレートに入れておく、など物理的に来客と離す事も効果的です。