除草剤とは、不要な植物を枯らしたり、生長を阻害する農薬の総称で、そこに生えている全ての植物を枯らすもの(非選択的除草剤)と、不要な植物のみ枯らすもの(選択的除草剤)の2つがあります。
ラウンドアップとは?安全性が高い世界の除草剤
ラウンドアップは日本で最も多く使われている除草剤であり、世界でも有名な除草剤です。安全性が認められており、とてもいい除草剤なのですが、発がん性があるなんていうウソの情報も。今回はラウンドアップについてくわしくご紹介します。
FC2UUSA さん
近年、除草剤の安全性が高まって、農地や牧草地、道路の除草目的に加え、家庭でも多く使用されるようになりました。そのため、さまざまな種類の除草剤が発売されていて、目的に合わせて選べるようになってきました。
ラウンドアップは1974年にモンサント社が発売した農薬で、除草効果がきわめて高く、その割に価格が安いために、世界中で広く使われている。
日本でも「最も多く使われている除草剤」だ。セミナーに参加した農家の一人は「ラウンドアップを使わないと、価格が高く効き目の小さい農薬を使わざるを得なくなり、日本の多くの農家が困ることになるだろう」と評価する。
ほとんどの種類の雑草を除草することができるのだが、散布すると短時間で土壌に吸着され、微生物により分解されて消失するので、環境汚染の可能性は小さい。
ラウンドアップについては、米国のEPAに限らず、欧州や日本の規制機関も同じ結論を出していますし、世界の毒性学者も規制機関の判断を支持しています。世界の規制機関は科学的な事実に基づいて、中立・公正な判断をしています。
一部の国や地方自治体の政治家は、消費者の不安を解消するという理由で、科学を無視したラウンドアップの規制を行っています。政治家は民意を大事にしますが、科学者は事実を大事にします。
毒性学による検証手法はリスク分析法や規制科学とも呼ばれ、細胞レベルから実験動物レベルまで多くの試験を行って人体への安全を確認する方法です。とくに発がん性試験は厳しく行われています。
世界の規制機関は、この毒性学的手法により人体への安全が確認された化学物質しか農薬や食品添加物としての使用を認めていません。
ラウンドアップの安全性は毒性学的手法により確認され、その使用は世界の規制機関から認められています。
1998年に除草剤耐性だけでなく害虫抵抗性も持つGMトウモロコシ「スターリンク」がフランスのアベンティス社により開発された。すべてのGM作物は発売前に安全性と環境への影響について国の審査を受け、とくにアレルギーについては厳しく審査される。スターリンクはアレルギーに関するデータが不足していたため食用には許可にならず、飼料用として栽培が始まった。
スターリンクを食べたため体調を崩したという訴えが続出し、中にはアレルギーを起こした人もいた。アレルギーとスターリンクの関連は医学的に否定されたが、2002年にアベンティス社はアレルギーを起こしたと訴えた3人に900万ドル(約10億円)を支払うことで和解した。こうしてGM作物はアレルギーを起こすという間違った情報が広がり、スターリンクは栽培停止と回収に追い込まれ、米国トウモロコシ関連業界は大混乱に陥った。そして、この問題をきっかけにしてGM作物に対する反対運動が世界的に大きく広がった。
スターリンクが消えた後に反GM団体のターゲットになったのがラウンドアップレディーだが、これは厳しい審査を経て承認されたもので、安全性に疑問を持たせる材料に乏しかった。そこで目をつけられたのがラウンドアップだった。
SNSなどを通じて拡散し、多くの人の「常識」になってしまった。それらが流す内容は、「モンサント社はベトナム戦争で使われた枯葉剤を作った最悪の企業」、「ラウンドアップにも遺伝子組換え作物にも発がん性があるにもかかわらず、モンサント社と政治の癒着の中でその事実が隠されている」、「科学的データを出そうとするとセラリーニ教授のように弾圧され排除される」、「こうしてモンサント社のような世界的大企業が政治を動かし、作物の種子を独占し、世界の農業を支配しようとしている」などの陰謀論である。
「ジル・エリック・セラリーニ氏の研究報告に載せられた写真は「ゾッとするような」もので、それは、マスコミが衝撃的に報道することを狙ったものでした。しかしながら、世界中の様々な科学者チームが、彼の研究報告を注意深く観察した結果、セラリーニ氏が導いた結論は信ぴょう性がなく、研究自体に重大な誤りがあり、GM食品に対する新たな懸念をもたらすものではないことが分りました。」
出典 GMO Answers
セラリーニ氏の研究報告は、実験計画や統計分析、そして結果の解釈や発表の仕方も不完全であったため、一般の人々、科学界、そして医学界からも、世界的な規模で批判されたのです。指摘された問題には、広く知られた事実、すなわち、実験に供されたラット(Sprague-Dawley系統)が、どの様な餌を与えるかによらず、2歳前後で腫瘍を発達させやすい系統であったことも含まれます。セラリーニ氏は、腫瘍の発達が、餌に含まれたGMトウモロコシのためであるとしていますが、GMトウモロコシを含まない餌を与えられたラットでも、腫瘍だらけになっていたことを示す写真を、容易に載せることが出来たはずです。セラリーニ氏のデータ分析もまた、異常なものであり、ドイツのリスク評価機関は、「全く理解できない」と断じています。
出典 GMO Answers
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