過度の「煩悩」は人生を不幸にする【三毒・五蓋、七つの大罪】

古今東西、人間は様々な「苦しみ」に悩まされてきました。「苦しみ」は身体だけでなく、心にも生じます。仏教やキリスト教など宗教の教えには、洋の東西を問わず、その苦しみを和らげるためのヒントが示唆されています。過度な煩悩や執着心は、宗派などを超えて普遍的に戒められ散るようです。

kabusake さん

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【仏教・煩悩】三毒(さんどく)

三毒(さんどく)とは、仏教において克服すべきものとされる最も根本的な三つの煩悩を指し、煩悩を毒に例えたもの。

貪[とん]、貪欲[とんよく]

・むさぼり(必要以上に)求める心。和文では「欲」・「おしい」・「むさぼり」と表現する。
・象徴する動物は、「鶏」。

瞋[しん]、瞋恚[しんに]

・怒りの心。「いかり」・「にくい」と表現する。
・象徴する動物は、「蛇」。

癡・痴[ち]、愚癡[ぐち]

・真理に対する無知の心。「おろか」と表現する。
・象徴する動物は、「豚」・「猪」。

【仏教・煩悩】五蓋(ごがい)

五蓋(ごがい)とは、仏教における瞑想修行を邪魔する5つの煩悩、「5つの障害」の総称。「蓋」(がい=ふた)とは文字通り、認識を覆う障害のこと。

貪欲[とんよく]

渇望、欲望

瞋恚[しんに]

悪意・憎しみ

惛沈睡眠[こんちん●●●●]

倦怠・眠気

掉挙悪作[じょうこおさ]

心の浮動・後悔

疑[ぎ]

疑い

【キリスト教】七つの大罪(七つの罪源)

七つの大罪(Seven deadly sins)は、キリスト教の西方教会、おもにカトリック教会における用語。英語での意味は「七つの死に至る罪」だが、「罪」そのものというよりは、人間を罪に導く可能性があると見做されてきた欲望や感情のことを指すもので、日本のカトリック教会では七つの罪源(ななつのざいげん)と訳している。

物欲(貪欲)

ねたみ(嫉妬)

色欲(肉欲)

(参考)七つの社会的罪
マハトマ・ガンディーは1925年10月22日に雑誌『Young India』(英語版)にて、「七つの社会的罪」(Seven Social Sins) として次の7つを指摘した。
理念なき政治 (Politics without Principle)
労働なき富 (Wealth without Work)
良心なき快楽 (Pleasure without Conscience)
人格なき学識 (Knowledge without Character)
道徳なき商業 (Commerce without Morality)
人間性なき科学 (Science without Humanity)
献身なき信仰 (Worship without Sacrifice)

むさぼる心(貪欲)と怒りの心(瞋・憤怒)の行き過ぎに注意を!

煩悩をあらわす仏教の三毒、五蓋には「貪欲」と「瞋恚」が含まれています。一方、キリスト教の七つの大罪にも「貪欲」と「憤怒」が挙げられています。過度な貪りや怒りの心に対する戒めは、古今東西を問わずに共通するようです。

般若心経|読経は過度な煩悩を鎮めるテクニックの一つ

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