ペットの肝臓病の種類とは?肝臓病の治療についても紹介

見つかりにくいペットの肝臓病。今回は、肝臓の役割や肝臓病の種類、治療について紹介していきます。

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肝臓が担っている役割

肝臓は体内最大の臓器で、重さは犬猫の場合、体重の約2~3%と言われています。

肺のすぐ後ろ、横隔膜と胃に挟まれているような場所にあり、心臓から送られる血液の約25%を供給されています。

ほぼ全ての栄養素の消化、吸収、代謝、貯蔵にとって必要不可欠で、細かく分けると1500種類以上の働きをしていると言われています。

身体の中に入った毒素を分解し、無毒のものへとかえてしまうというもの。いわゆる解毒作用があります。

小腸で分解吸収された栄養素は肝臓に入り、体のそれぞれの部位にあった形に合成され、送られて行きます。この合成、分解時に発生した熱で体温を維持します。

・胆汁の生成

摂取した脂質がスムーズに吸収されるように手助けしてくれるのが胆汁です。
肝臓で生成されたあと胆管を通って胆嚢と言う場所で貯蔵され、必要時に十二指腸へ分泌されます。
胆汁は古くなって壊された赤血球の色素から作られた「ビリルビン」と言う黄色い色素や、コレステロール、コレステロールが分解されてできる胆汁酸などから作られます。

ペットの肝臓病が見つかりにくい理由

肝臓疾患は大抵の場合、その病気がひどくなるまで見つけることは難しいものです。それと云うのも肝臓組織は多量にあり、しかも肝臓は部分的に再生することができるからです。肝臓疾患の徴候は障害の程度や場所によって様々です。

肝臓に病気があっても、正常な大きさであったり、逆に縮んでしまったりという場合もあります。よほど腫れない限りはっきりしません。ゆえに飼主さんが初期に気づくことは少なく、動物病院での肝機能検査と触診で異常が発見されることが多いようです。

ペットが罹患しやすい肝臓病

肝臓が腫れて大きくなった状態を肝腫大といいます。肝臓に異常がある証拠です。

肝炎は、肝細胞がさまざまな原因で炎症を起こし、症状を引き起こす病気です。進行経過の状態により急性肝炎と慢性肝炎に分けられます。

・肝リピドーシス

肝臓に過剰な脂肪がたまるために肝臓が正常に機能しなくなる病気です。
栄養障害や脂質の代謝異常、ホルモン異常、ストレスなどが引き金となって起こるといわれていますが、はっきりとした原因は不明なケースがほとんどです。

肝臓疾患の原因と治療法

肝臓病(肝疾患)とは肝臓の機能が損なわれた状態のことの総称で、多くの場合、原因を特定することは困難です。細菌やウイルスなどの感染や長年の負担、他の病気の影響や特定の犬種によくみられる遺伝性のもの、薬物、毒物、腫瘍や外傷なども原因になりえます。

・治療について

肝臓病(肝疾患)はさまざまな要因で引き起こされます。この病気は肝臓自体よりも他の病気が原因で起こるケースも多いため、その場合はまず、原因となっている病気の治療が必要になります。肝臓は再生が可能な臓器なので、肝臓にかかる負担を少なくして、再生に必要なことを適切に行えば、健康な肝細胞が増えて肝機能を元に戻すことも期待できます。

胆嚢疾患の原因と治療法

疑われている原因として、胆嚢の収縮機能低下、胆石(胆泥)症、脂質の代謝異常、ホルモンバランスの異常(甲状腺機能低下症、クッシング症候群など)、腸炎などが胆嚢内の粘液過剰の要因になるのではないかと考えられています。

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