鉄骨住宅と断熱について 鉄骨のデメリットは?

鉄骨住宅は、一般的に頑丈で災害に強いといわれています。
ですが、良い部分もあればデメリットもあるのが実際のところです。
鉄骨工法をうまく役立てるため、デメリット面についても把握しておきましょう。

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ヒートブリッジ現象とは

鉄骨工法のデメリットを考える上で、外せないのがヒートブリッジ現象についてです。
具体的にどのような現象なのか、チェックしていきましょう。

外壁と内壁の間にある柱などが熱を伝える現象のこと。
 特に熱伝導率の高い鉄骨は、外気と室内の熱を伝えやすくなる。

木材であっても断熱材よりもはるかに高い熱伝導率を有する。ましてや鉄骨やコンクリートはなおさらである。
夏は太陽熱を、冬は冷気を伝えると、光熱費が高くなるうえ、結露の原因になる。

結露の発生は百害あって一利なしです。

結露が発生するとそこからカビ類が繁殖します。

カビ類の発生は人体に悪影響があり、病の発生源にもなってしまいます。

そして壁紙の接着効果に不具合を及ぼし剥がれて来ます。

壁紙が剥がれた壁は表面温度が下がるため更なる結露を増大させます。

耐熱性のレベル

鉄骨住宅は、上記の通りヒートブリッジ現象を気にしておくべき住宅です。
熱伝導率の高い鉄骨が、外気と室内の温度差を近づけてしまうためです。
熱に関する特徴を、しっかり押さえておきましょう。

鉄は木よりも 350 倍も熱を通しやすい性質があります。木造住宅であれば柱の間や壁の中に断熱材を充填するだけでもある程度の断熱性を確保できますが、鉄骨住宅ではそうはいきません。構造体自体が外の暑さ寒さを家の中に伝えてしまうため(ヒートブリッジ、熱橋と呼ばれます)、外断熱を施す必要があります。

たとえ大手ハウスメーカーの鉄骨住宅でも、暮らしてみて「寒い」と感じたのであれば、何かしらの対策をとるべきです。

鉄は高温になると急激に強度が落ちる性質があるため、火事にさらされると突然崩れ落ちることになります。

ヒートブリッジを考慮した上での鉄骨住宅のコスト

耐熱、断熱のデメリットを考えても、やはり鉄骨の丈夫というメリットは魅力的です。
ヒートブリッジ対策を踏まえた上でも検討する価値は、大いにあります。
鉄骨住宅のコストについて、ご紹介します。

木造:約18万円/平米、約59万円/坪
鉄骨造:約25万円/平米、約83万円/坪
コンクリート造:約18万円/平米、約61万円/坪
鉄筋コンクリート造:約26万円/平米、約86万円/坪
鉄筋鉄骨コンクリート造:約24万円/平米、約79万円/坪

データを見てみると、一般住宅に用いられることの多い、木造が一番安いことが分かります。

鉄骨造と比較すると、坪単価で約24万円の値差があります。

同じ40坪で家を建てるとすると、ざっくり1000万円近くの価格差ということですね(汗)

データから見てもわかる通り、鉄骨造は数ある工法の中でも高級な部類に属します。
景気によって鉄の価格が上昇するため、時期によっても違ってくるでしょう。
検討は、タイミングをみて慎重におこなうべきです。

鉄骨住宅の断熱について

ヒートブリッジ現象の起きやすい鉄骨造りですが、断熱を施すことで、比較的快適に過ごすこともできます。
主には、以下の方法が代表的です。

断熱材には多くの種類があります。グラスウールやロックウールのような「鉱物繊維系断熱材」、セルロースファイバーのような「木質系断熱材」、硬質ウレタンフォームやポリスチレンフォームのような「発泡プラスチック系断熱材」などです。それぞれにメリット・デメリットがあり、建物の構造や状況によって使用する断熱材が決まります。

鉄骨造の断熱では、床・壁・天井といった躯体の断熱に加え、窓(開口部)の断熱も重要です。通常の単板ガラスの場合は窓からの熱損失が大きく、「室内の暖気の58%を奪う」と言われており、コールドドラフトの原因にもなってしまいます。それを防ぐのに有効なのは、高性能なガラスへの交換です。

外張り断熱でバランスの取れた省エネルギー効果の高い住まいを実現。

断熱材を構造体の間だけでなく、外側にも施工することで、暖めた熱を逃がさない外張り断熱通気外壁。室内の温度変化を抑制して、快適な生活を実現するとともに、年間の冷暖房費の大幅削減も期待できます。さらに外張り断熱の効果は、熱が逃げにくいだけではありません。鉄骨が冷えにくく、通気性も確保しているため、壁体内結露の抑制にも効果があります。

断熱材それぞれの詳細をチェック

■断熱材「鉱物繊維系断熱材」

鉱物繊維系(グラスウールやロックウール)

価格が手頃で普及している

高い断熱性能を得るためには厚みが必要

天井裏に吹き込み断熱ができる<

耐燃焼性がある<

防音材としても使用される防音性と吸音性を有する<

充填施工に適しているが注意しないと隙間ができる<

防湿材の施工が必要<

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