ペロニー病の治療における治療薬の種類とその効果

ペロニー病は早期発見が重要。今回は、ペロニー病の概要や治療法、種類について解説していきます。

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ペロニー病とはどんな病気なの?

多くの男性は勃起すると陰茎が少々曲がっています。ペロニー病ではより大きな弯曲が起こります。陰茎の中の炎症によって線維性の瘢痕組織ができ、それにより勃起時に陰茎が弯曲して、性交時の挿入が困難または不可能になります。

・ペロニー病の発症原因は?

ぺロニー病の発生原因はあまり明らかになっていませんが、加齢による白膜の退行性変化によるものとの考えがあります。また、組織学的には、硬結部に慢性炎症像があることから、外傷、血流障害、代謝障害、栄養障害なども原因として指摘されています。過去に、陰茎に外傷を負ったことがある場合には、若年層でも発症することがあります。

・ペロニー病の発生確率について

2000年ドイツ人男性(平均年齢57歳)8000人の一般人調査で、発生頻度(しこりの触知について)3.2%、年齢別では、30歳代1.5%、40歳代3.0%、50歳代3.0%、60歳代4.0%、70歳以上6.5%と中高年に多く、頻度の高い病気です。症状としては、陰茎弯曲84%、勃起時の痛み46%、勃起障害40.8%、その他1.03%である。

・ペロニー病による合併症は?

陰茎弯曲、勃起時の痛み、勃起障害などから性交障害の原因になります。また、手足の拘縮(Dupuytren’s contracture デュプイトラン拘縮:手のひらや足の裏の短縮・肥厚・線維症で指の屈曲変形を起こす)を伴うことがあります。

・ペロニー病の診断方法について

発症の時期、しこりや痛みの有無、勃起硬度と勃起時陰茎弯曲の程度、性交障害の有無などを問診します。

勃起時のポラロイド写真や携帯電話やデジタルカメラの写真を持参いただけると診断がつきやすいです。来院いただいたら診察でしこり部位を確認し、しこりの大きさを計測します。超音波検査やMRIでしこりの厚さや大きさを観察でき、しばしば石灰化が確認できます。

ペロニー病における薬物治療の効果

通常、保存的治療を行います。薬を使っての治療が一般的で最初から手術をすることはありません。

・どこへ受診すればよいか

ペロニー病は適切なところに行けばきちんと治療することができるのです。例えば、泌尿器科を受診しましょう。

・薬物(保存)治療から始めた方が良い理由

保存療法だけでしこりが縮小したり、湾曲を最小限に抑えられる場合がある。しこりが増大し、手術を選択する場合でも、一定期間服薬を行うことで、しこりをある程度縮小できる場合が多い。

・薬物治療で改善されない場合は?

内服治療で軽快しない場合はしこりにベラパミルというカルシウム拮抗剤を局所注射します。局所注射を数週間おきに繰り返します。局所注射にはいくつか種類がありますが、ベラパミルの注射が日本人では効果が得られやすいように思われます。

ペロニー病に使用される治療薬

・ステロイドや漢方薬

ステロイドや漢方薬(柴苓湯)などを内服することにより消失することも期待できますから、半年ぐらいは根気よく続けてみることが必要です。

・ビタミンEやコルヒチン

ビタミンEやコルヒチンなどの飲み薬が処方され、患部の痛みや炎症が激しい場合には、ステロイドの注射が患部に行われます。

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