難易度が高いって本当?前歯のインプラントが不安!

近年メジャーな歯の治療法となりつつある「インプラント治療」。実は奥歯の治療だけでなく、前歯の治療にも使えることを知っていましたか?「費用が…」「失敗したら…」とという懸念もつきまとうインプラントについて、正しい知識を身につけましょう!

99kimuchi99 さん

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そもそもインプラント治療って?

骨の中にチタン製の小さなネジのような形状のインプラント体を埋め込み、その上に人工歯を固定する治療法です。 入れ歯やブリッジでは、歯茎より上の歯冠の部分は再現できても、歯根を再現することはできません。インプラント治療では、歯根まで再現し、見た目と機能の両面において、元の自然に近い状態を再現します。

インプラント治療は従来の治療法である入れ歯やブリッジとは異なり、健康な歯を削る必要もないので「第2の永久歯」とも呼ばれています。
しかし、インプラント治療は外科手術を伴うものなので、事前の検査もきちんと受けなくてはいけません。

「歯根を再現する」インプラントの構造はどうなっているのでしょうか?

インプラントは、顎の骨に埋め込む「インプラント体(フィクスチャー)」と「人工歯(上部構造)」、インプラントと人工歯を連結する「アバットメント」からなります。

インプラントシステムは世界各国で研究・開発されており、現在は100種類以上のインプラントシステムが製造されています。

やっぱり前歯のインプラント治療って難しいの?

インプラント治療の中でも、前歯のインプラント治療はさらに難易度が高いと言われています。その理由とは一体なんなのでしょうか?

高度とされる理由としては、前歯の外側の骨の厚みは健康な状態でもハガキ1枚分の厚み程度しかなく、非常に薄いことが挙げられます。また、前歯はインプラントの埋入により骨吸収が起こるケースが多く、それに伴い歯肉の退縮が起こる場合もあり、歯肉とのバランスを考えながら治療を行う必要があります。

このように難易度が高いにも関わらず、前歯のインプラント治療を望む方が多い理由には、前歯の果たしている役割が強く関係しています。

前歯を失った場合、食べ物を噛むだけでなく、話すことや、外見にも影響が出てきます。
そのため、前歯のインプラントを成功させるには、骨の状態や審美性、噛み合わせなどを考慮して行う必要があります。

前歯は口に入ってきた食べ物をかみ切るという重要な役割があります。しっかりと前歯でかみ切ることができないと、奥歯に負担をかけることになってしまいます。前歯の治療をすることは奥歯を守ることにもつながるのです。

インプラントの費用って安くならないの?

治療の難易度の高い前歯は奥歯よりも費用が高く、大都市の歯科医で治療を行う場合のほうが相場が高い、といったように治療する部位や本数、地域によって費用は変動します。
ここでは一般的なインプラントにかかる費用をみていきましょう。

インプラント治療と一言で言っても、さまざまな工程が必要になります。その一つ一つに価格設定がされていることが多いので、まずはその費用の内訳を見ていきましょう。
•精密検査、受診料・・・ 約15,000~50,000円
•インプラント外科手術代・・・約100,000~385,000円
•人工歯の費用・・・約100,000~150,000円
•メンテナンス ・・・ 約5,000~10,000円


先に述べたようにインプラントは外科手術を伴う治療です。そのため、精密検査など多くの工程があります。また、インプラントの歯が虫歯になることはありませんが、術後のメンテナンスをきちんと行わないと周りが歯周病になってしまったりと、折角の治療が無駄になってしまう場合もあります。

決して安いとはいえないインプラントの費用ですが、保険が適用される場合があります。

平成24年4月より、病気や事故などによって、広範囲にわたって顎の骨を失ってしまった場合に、国が定めた条件を満たせば「インプント義歯治療」が保険適用されるようになりました。しかし、適用となる対象は非常に限られおり、それ以外の場合は自由(保険外)診療となります。

しかし、歯周病などで抜歯した場合などは適応外、と保険適用の条件は厳しめです。

その他にインプラントの費用を抑えるほかの方法としては、「医療費控除」という制度があげられます。

その年の1月1日~12月31日に支払った医療費から健康保険からの給付(高額療養費、出産育児一時金など)や生命保険会社からの給付(入院時給付金など)を引いた額が10万円または所得金額の5%のいずれか低い方を超えていれば、その超えた金額が医療費控除額となります。ただし年間200万円が上限です。

インプラント治療は、医療費控除の対象となります。医療費の中でも、「一般的に支出される水準を著しく超えると認められる特殊なもの」及び「容ぼうを美化するための費用」は対象外とされていますが、インプラントは失った歯の治療を目的としているので対象となります。セラミックなどの審美性の高い人工歯を使うケースであっても、セラミック自体は一般的な素材ですので、医療費控除の対象となります。

「医療費控除の明細書」を、所得税の確定申告書に添付し所轄税務署に提出することで、医療費控除を受けることができます。その手続きは会社等では行ってくれないため、自分で行う必要があります。

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