胃がんは、胃壁の内側にある粘膜に発生します。内側の粘膜から徐々に粘膜下層、固有筋層、漿膜へと外側に向かって、がんが広がっていきます。
がん細胞が、粘膜または粘膜下層までにとどまっているものを「早期胃がん」といい、筋層より深く達したものを「進行胃がん」といいます。
胃がんの治療方法はどんなもの?
がんと聞くとどうしても悪い方向に考えてしまいますよね。
今回は胃がんについてまとめました。
胃がんの治療方法や治らない病気ではないことを知りましょう。
胃がんはかつて日本人のがんによる死亡数の第1位でしたが、最近は診断方法と治療方法が向上し、男性では肺がんに続き第2位、女性は第3位となっています。
男性では30,809人、女性は15,870人の方が胃がんで亡くなっています。(2015年)
胃がんと診断され、目の前が真っ暗になった、何をどうしたらいいのかわかならいという人もいるかもしれませんが、胃がんは、早期発見ができれば生存率は90%以上になります。早期胃がんは自覚症状もほとんどなく、自分で見つけることは難しいですが、定期的にがん検診などを受けることによって、早期発見が可能になります。
胃がんの5年生存率は、比較的高めといえます。がんが限局している状態の時に診断された場合、その5年生存率は95.9%です。(以上、全国がん罹患モニタリング集計 2006-2008年生存率報告(国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センター, 2016)より)。
2005年から2009年に胃がん治療を受けた方の5年生存率を見てみると、ステージⅠ期では96.7%、ステージⅡ期64.1%、ステージⅢ期47.0、ステージⅣ期7.0%となっており、全症例では73.4%です(すべての胃がん、男女計、全年齢計にて集計)。
胃がんの広がりが浅くて小さく、さらに分化度がよい場合に行います。
したがってCTなどの検査でリンパ節転移がある可能性が高いとか、小さくても胃がんの広がりが深い場合には行われません。
また、切除した標本をよく調べて、がんが残っている可能性が高い場合や、考えているより深いところまで、がんが広がっている場合は、手術をしなければならないこともあります。
胃ばかりでなく膵臓、脾臓、大腸などを一緒に切除したり(他臓器合併切除)、さらに遠くのリンパ節(第3群)を切除する手術(拡大郭清)も行われます。
しかし手術時間が長くかかる上、合併症などの頻度が増えたり回復までの時間がかかる場合があります。
体の外から体内の病巣部に照射します。
しかしその効果は現在のところ手術ほど確実ではなく、手術が必要な胃がんに対して行うことはまれです。
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