要な構造部の材料に鉄骨を用いた住宅です。柱や梁などには、断面がアルファベットのHの形をした「H型鋼」や四角形の「角型鋼」などが使用され、その他の構造部材としてコの字形をした「溝型鋼」、アルファベットのLの形をした「山形鋼」などが用いられます。
軽量鉄骨と重量鉄骨の違いとは?
軽量鉄骨と重量鉄骨。名前が違うことくらいは分かっているとしても、具体的にどう違うのかまでは把握できていない人が多いのではないでしょうか。そこで、軽量鉄骨と重量鉄骨が具体的にどれだけ違うのかをチェックしてみました。
柱や梁が溶接加工によって一体化した工法のこと。
釘やボルトで固定するのではなく、強固な構造のために高層ビルや鉄橋でも採用される構造です。耐震性や耐久性を求めるユーザーに人気が高く、住宅メーカーでも数多く取り扱われています。
鉄骨造は構造体に鉄骨を使い耐震性は構造計算により地震を想定しているので非常に高いものとなっています。また、耐久性も防錆塗装により劣化しにくくなっています。そして、柱をある程度好きな場所に建てることができるので自由な間取り、大きい空間、大きい開口部を設けることができます。リフォーム時にも柱さえ気にしなければ自由にできるでしょう。
重量鉄骨は、厚い板で構成された部材のこと。軽量鉄骨に比べると、大きな力に耐えられるし地震時の安全性が高い、と言えます。
では住環境はどうか。
もちろん軽量鉄骨造より幾分かマシです。ただ、重量鉄骨造が全て音の問題をクリアしているか、と言うとそうでもない。吸音材や断熱材のグレードが低ければ、その分遮音性は低いからです。
大量生産することができる軽量鉄骨にくらべ、重量鉄骨は大量生産に不向きと言われています。それは、成形に時間がかかるためですが、法定耐用年数は軽量鉄骨よりも少し長めの34年です。
軽量鉄骨
1.鉄骨の大量生産が可能
2.法定耐用年数(国が定めた耐用年数)は19~27年
3.柱や梁が細いため、使用する鉄骨の本数や筋交いを多くして建物の強度を上げる
4.使用する鉄骨の本数が多いため、建築可能な間取りのパターンが限られる
5.住宅や小規模店舗などの建築に用いられる
6.建築費用が比較的安い
重量鉄骨
1.鉄骨の大量生産には不向き(成型に時間を要する)
2.法定耐用年数は34年
3.柱や梁が太い分、軽量鉄骨より少ない本数で骨組みを造ることが可能
4.使用される鉄骨の本数が少ないため、建築可能な間取りのパターンが多い
5.大型マンションやビルなどの建築に用いられる
6.建築費用が比較的高い
住宅は土地の上に建てます。
土地の地盤が弱ければ補強をする必要があるのですが、木造よりも重い鉄骨住宅は少しだけセンシティブになりがちです。
鉄骨造といっても鉄骨だけでは耐火性は低いです。
木造のように燃えてしまうことはありませんが、鉄は熱を加えると曲がってしまいます。
また雨にさらされるとサビもできますよね。
たとえば、鉄骨構造はゆれに対して粘りづよく耐えます。また、素材が折れないため、完全に倒壊する危険は低いでしょう。同時に、鉄骨構造には木造構造がもつしなやかさはなく、全体の重量は重くなります。そのため、ゆれは木造よりも感じやすいでしょう。
柱と梁だけで成り立つ構造であることで、壁は空間を仕切るだけの薄いものとなります。それによって、断熱性が低くなってしまいますので、しっかりとした断熱対策が必要となります。また、断熱性が低いことによって、結露の心配も出てきます。結露については、「防湿のしっかりした結露しない快適な住まいに!結露対策について知っておきたい6つのこと」も是非参考にしてみて下さい。また、壁が薄いことで音が漏れやすくなることもデメリットとなります。
木造在来工法と比べると柱は6本から8本しかない代わりに、柱が太く部屋の隅に出っ張ります。
プランニングの段階で、柱はなるべく収納やトイレの隅に配置しますが、どうしても何本か出てきます。
出典 hikaku-1
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