「リノベーションって大体いくらくらいかかるものなの？」
おそらく一度はこの疑問にぶつかったことがあるのではないでしょうか。中古マンションを購入してリノベーションする場合、物件費用に加えてリノベーション費用がどのくらいかかるのか、ある程度の目安がないとなかなか動きにくいのではないかと思います。

リノベーションでは、内装や外装を全て解体して、骨組みの状態からイチから作り直すスケルトンリフォームという工法が一般的に取られます。
その場合、解体や下地作り、仕上げなどは平米単位で計算されるため、リノベーション費用は床面積が増えれば増えるほど正比例で増える傾向にあります。

リノベーション費用は主に、施行する職人の工賃と使用する資材・設備の費用、現場監督やデザインにかかる費用と細かな経費で構成されています。
リノベーション工事と一言でいっても、その工程は実にさまざま。「解体工事」「木工事」「電気設備工事」「排水管工事」など一つのお住いが仕上がるまでには多岐にわたるプロセスがあり、それぞれに固有の技術が必要となるため、各工程ごとに専門の工務店・職人に依頼することが一般的です。

【物件の広さ】
施工面積が広ければ、
そのぶん資材や設備、
作業量がかかる。

【間取り・内装デザイン】
例えば、
水回りの移動、
床や壁・キッチンの
グレードが費用に影響

【物件の階数】
高層階の場合、
資材運搬のために
費用が上がる傾向。

【地域】
土地ごとに、
材料費や職人の
工賃が異なる。

この価格帯は、間取りを変更する場合になります。

例えば、一戸建てにおいて、リビングと古い和室を繋げて広々としたリビングダイニングにしたり、洋室の古くなった壁紙の張替や床を無垢のフローリングに一新することができます。リノベーション工事をする面積や目に見えない部分の状態により工事費用は変わってきます。

また、マンションにおいて、細かく仕切られ昼間も暗く狭い印象がある場合スケルトンにし壁を撤去、広々としたLDKを配置することで、部屋の奥まで採光が届くように変更することができます。間仕切り可能な子ども部屋を作ったり、キッチンやトイレ、洗面室なども一新することが可能です。

この価格帯は、上記の価格帯でできることに加え、一戸建てであれば大きな間取り変更を、マンションであれば機能性やデザインにまでこだわりたい場合になります。

例えば、一戸建てにおいて、キッチンはLDと繋がってはいるものの、奥まっており暗い印象があるため、間取りの変更をしたいと考えていたとします。このとき、リビングの一部を増築し空間を広げるとともに、キッチンを配置換え（水管工事も含む）し、アイランド型のオープンなキッチンを設置し、家族と会話をしながらお料理ができるようになります。
さらに、無垢材のフローリングでナチュラルな空間に仕上げることができます。

また、マンションにおいて、間取りを変更するのみではなく、オシャレな住まいにしたいと考えていたとします。このとき、間取りを変更して、最新の設備を設置したり、カタチ・素材・色をオーダーでヴィンテージイメージに揃えたり、アンティークに仕上がるように塗装したりすることでカフェのような住まいにすることができます。

この価格帯は、一戸建てであれば、大きな間取りの変更に加え、デザイン性や断熱改修を配慮した空間を実現可能です。マンションであれば機能性だけではなくデザインや自然素材へのこだわりを一層追及したい場合になります。

例えば、一戸建てにおいて、間取りを変更するのみではなく、冬場の寒さを解消したいと考えていたとします。このとき、間取りを変更して、窓などの開口部の結露、及び、騒音に配慮することも可能です。さらに、室内の壁材には調質性や消臭効果の高い珪藻土を採用したり、パントリーなどの収納面を充実することも可能になります。

また、マンションにおいては、間取りを変更するのみではなく、オシャレな住まいを追及したいと考えていたとします。このとき、間取りを変更して、広いリビングにホームシアターを完備したり、ホテルライクのおしゃれな洗面所と浴室にしたり、作り付けの造作収納やアイランド型キッチンなどもとりいれたりすることができます。

空き家問題が徐々に表面化してきている現在、中古住宅の流動性を上げるべく、政府が対策を進めています。その一つが「住宅ストック循環支援事業補助金」です。
この制度は、所定の手続きを踏み、指定されている設備の改修工事を行った物件に対して、補助金が支払われるというもの。

新築信仰が根強い国内にあって、空き家の解消とそれに伴った不動産の流動性確保が期待されています。

主な条件として挙げられるのは、以下の3つです。

施工業者に工事を発注し、「エコリフォーム」を実施した物件であること
エコリフォームを行い、耐震についても対処していること補助制度の利用申請が成立した日、または事業者登録した日よりも遅い日に工事が始まっていること

この3つの条件をすべて満たしたリノベーションに限り、補助制度を利用できます。

【藤井寺市】
三世代同居等住宅リフォーム助成制度

受給対象
・市内在住者
・申請日前1年以上、親世帯が市内の持ち家に居住している
・申請日時点で18歳未満、もしくは18歳になってから最初の4月を過ぎていない子を扶養している
・市民税を滞納していない　など

改修内容
耐震リフォームを除く、居住部分（各居室やリビング・ダイニング）のリフォーム費用（税抜30万円以上）

補助率
対象となる工事費用の30％

※上限30万円

【忠岡町】
子育て世帯等住宅リフォーム補助制度

受給対象
・申請日時点で小学生以下の子どもがいる世帯
・夫婦共に満40歳未満かつ、婚姻届を提出してから5年以内の子どもがいない世帯

改修内容
・各居室の増改築
・水回り設備の改修　など

補助率
かかった費用に応じて段階的に補助

※最高13万円
※申請者・配偶者のいずれかが市外から転入の場合、上記に＋2万円
自治体名・制度名

【和泉市】
いずもくで建てよう支援事業

受給対象
・市内にある住宅
・市で生産された木材である「いずもく」を0.1m³以上使用し、改修されたもの

改修内容
各種改修工事
補助率
材木使用量に応じて補助金額が決定

※材木使用量0.1m³あたり、5千円
※ただし、8m³以上使用している場合は、40万円が上限
この他にも、高齢者向けバリアフリー工事や重度障碍者の自立支援を目的とした住宅改修には、補助金が用意されています。